英検準1級:社会で活躍できる「実践的な英語力」の証明
【試験内容の概要】
準1級は「大学中級程度」とされ、社会生活やビジネス、学術的な話題を扱うレベルです。
- リーディング: 語彙問題のレベルが非常に高く、パス単等の単語帳での徹底した暗記が必須です。長文は科学、歴史、環境、経済など多岐にわたります。
- ライティング: 社会的なトピック(例:政府は環境対策を強化すべきか等)について、2つのポイントを使い120〜150語で論理的に書く力が求められます。
- リスニング: 非常に実践的です。特に「Real-Life形式」という、電話の応答や駅の放送を聞いて適切な行動を選ぶ問題は、準1級特有の難しさがあります。
【スピーキング(二次試験・面接)】
面接官との対面形式で行われます。
- ナレーション: 4コマのイラストを見て、2分間でストーリーを説明します。過去形を正しく使い、登場人物の感情や行動を論理的に繋ぐ必要があります。
- Q&A: イラストに関連する質問や、社会問題に対する自分の意見(例:公共の場での禁煙は妥当か)を問われます。
【合格への戦略】
- 単語力の突破: 準1級は「単語で決まる」と言っても過言ではありません。約7,500〜9,000語レベルが必要です。
- ライティングの型:
序論・本論(2点)・結論の構成を固定し、どんなテーマでも20分以内に書けるように訓練します。ここで高得点を取ると一次試験の合格率が飛躍的に上がります。
- シャドーイング: リスニング対策として、スクリプトを見ながら音読し、ネイティブのスピードとリズムに慣れることが不可欠です。
スピーキング(二次試験)攻略の極意
準1級の二次試験は、単なる英会話ではなく「論理的思考力」と「社会問題への関心」が問われます。合格への最大の鍵は「4コマナレーションの構成力」と「Q&Aでの論理性」です。
① 1分間の準備時間をフル活用する(ナレーション対策)
準1級のメインは、4コマのイラストを見て2分間で物語を説明するナレーションです。準備時間の1分間で、各コマの「登場人物の感情」と「動作」を表す動詞を決め打ちしてください。
コツ: 過去形(または過去進行形)で統一すること。また、"He was disappointed to
see..."(~を見て落胆した)のように、状況だけでなく「心の動き」を描写すると高評価に繋がります。接続詞(First, Next, Then,
Finally)を使い、話の流れをスムーズにしましょう。
② 社会的トピックに対する「型」を持つ(Q&A対策)
後半のQ&Aでは、環境、IT、教育、労働問題などの重いテーマが出題されます。
コツ: 「主張(Opinion)→ 理由(Reason)→ 具体例(Example)→
再主張(Conclusion)」のPREP法で答えるのが最強の型です。例えば「政府は公共交通機関を無料にすべきか?」と問われたら、単に "Yes"
だけでなく、「渋滞が減る(理由)」「例えばロンドンでは…(具体例)」と肉付けします。
「沈黙」を避ける魔法のフレーズ: 考えがまとまらない時は "That's a very interesting question. Let me think for a
moment." と言って3〜5秒稼ぎましょう。無言は評価を下げますが、考えるためのポーズは知的な印象を与えます。
③ 語彙のレベルを意識的に上げる
"good" や "bad" ではなく、"beneficial"(有益な)、"harmful"(有害な)、"urgent
issue"(喫緊の課題)といった、準1級レベルの単語をスピーキングでも意識的に使うことで、語彙評価を上げることができます。
英検2級:高校卒業レベルの「社会生活に必要な英語」
【試験内容の概要】
2級は「高校卒業程度」とされ、大学入試や就職活動で高く評価される級です。
- リーディング: 文法問題が減り、長文読解がメインとなります。医療やテクノロジーといった現代的なテーマが出題されます。
- ライティング: 自分の意見を80〜100語で述べます。準1級よりはシンプルですが、論理的な理由を2つ挙げることが求められます。
- リスニング: 放送は1回のみ。会話とパッセージ(説明文)の内容を正確に把握する力が必要です。
【スピーキング(二次試験・面接)】
- 音読: 60語程度の英文を黙読したあと音読します。
- パッセージのQ&A: 読んだ文章に基づいた質問に答えます。
- イラスト説明: 3コマのイラストを見て展開を説明します。
- 個人的な意見: 「最近、人々は電子書籍を好みますが、あなたはどう思いますか?」といった社会的な傾向に対する意見が問われます。
【合格への戦略】
- 過去問の長文に慣れる: 長文の構造(第1パラグラフに結論がある等)を理解し、速読力を養います。
- ライティングの定型文: "I have two reasons. First, ... Second, ..."
といった基本の型を使い、スペルミスや文法ミスを極力減らすことが重要です。
- 面接対策: 自分の意見を述べる際、"Because..." だけでなく "For example..." と具体例を付け加えると評価が高まります。
スピーキング(二次試験)攻略の極意
2級の面接は、高校卒業レベルの「社会常識」に基づいたやり取りが求められます。合格のコツは「音読の正確性」と「理由の2段構え」です。
① 音読とパッセージQ&Aの連動
最初に渡される英文の音読では、タイトルと意味の区切り(チャンク)を意識します。
コツ: 最初の質問(Q1)は必ずパッセージの中に答えがあります。通常 "According to the passage, how/why...?"
と聞かれるので、"By doing so" や "In this way" の直前を探せば正解が見つかります。答えを抜き出す際は、代名詞(ItやThey)を具体的な名詞に戻して答えると減点を防げます。
② 3コマイラストは「描写」に徹する
2級のイラスト説明は準1級ほど複雑ではありません。
コツ: 「いつ・どこで・誰が・何をしているか」を淡々と話せば十分です。吹き出しにあるセリフをそのまま引用するのではなく、"A man was thinking
about..." のように、状況説明として取り込むのがポイントです。
③ 自分の意見には「2つの理由」を添える
Q3とQ4では、社会的な傾向(例:リサイクル、オンライン授業など)について意見を求められます。
コツ: "I agree" または "I disagree" と明確に述べた後、必ず "I have two reasons."
と宣言してしまいましょう。これにより、自分の思考にスイッチが入り、話しやすくなります。1つ目の理由はメリット、2つ目の理由はデメリットの裏返し(~しないと損である、など)で構成すると、論理を組み立てやすくなります。
英検準2級プラス:2級への橋渡し「論理的思考の第一歩」
【試験内容の概要】
準2級プラスは、準2級と2級の差(学習時間約300時間分と言われるギャップ)を埋めるために新設された級です。
- リーディング: 準2級よりも社会性の高いテーマが増えます。テクノロジーや環境問題など、2級に近い語彙が登場します。
- ライティング:
準2級よりも語数が増え、60〜80語程度が目安となります。トピックも「学校教育におけるタブレット使用の是非」など、少し抽象度が高いものになります。
- リスニング: 2級レベルのスピードに近く、パッセージの内容も複雑になります。要点をメモする力が必要になります。
【スピーキング(二次試験・面接)】
基本構成は準2級と似ていますが、より「論理的な一貫性」が求められます。
- イラスト描写の深化: 準2級よりも複雑な状況のイラストが出され、因果関係(~なので~している)を説明する力が試されます。
- Q&Aの具体性: 自分の意見を述べる際、単に「便利だから」だけでなく、「具体的にどう便利なのか」を一歩踏み込んで説明する必要があります。
【合格への戦略】
- 「理由の深掘り」を練習する: 準2級までは「楽しいから」で通じた理由も、準2級プラスでは "Because it allows us to
communicate with people all over the world."(世界中の人と交流できるから)のように、社会的な利点まで言及できるようにします。
- 2級の単語帳を先取りする:
準2級プラスの語彙は2級と重なる部分が多いため、早めに2級レベルの単語に触れておくことで、リーディングとリスニングの得点源にできます。
- 面接での積極性:
新設級であるため、試験官も「どれだけ自分の考えを伝えようとしているか」を重視します。文法ミスを恐れず、自信を持って大きな声で話すことが、準2級プラスのスピーキング攻略において最も重要です。
英検準2級:高校中級レベルの「生活に活きる英語」
【試験内容の概要】
準2級は「高校中級程度」とされ、3級(中学卒業程度)と2級(高校卒業程度)の間の大きな壁を埋める重要な級です。
- リーディング: 日常生活だけでなく、科学、教育、ライフスタイルなどの論説文が出題されます。3級に比べて語彙がぐんと難しくなり、熟語の知識も問われます。
- ライティング:
「あなたは、週末に家で勉強するのと図書館で勉強するのと、どちらが良いと思いますか?」といった、日常の選択に関するトピックについて、50〜60語で2つの理由を添えて書きます。
- リスニング: 会話の応答、内容把握、長文の聴解です。放送は3級と異なり「1回のみ」になるため、集中力の持続が不可欠です。
【スピーキング(二次試験・面接)】
- 音読: 50語程度の文章を読みます。
- パッセージQ&A: 読んだ内容について、"According to the passage, how...?" などの形式で問われます。
- イラストA(5つの動作): イラスト内の5人の人物が「何をしているか」を現在進行形で説明します。
- イラストB(状況説明): ある人物が直面している状況(例:自動販売機が壊れて困っている等)を説明します。
- 個人的な意見: 社会的な話題や受験者自身の考え(例:もっと多くの人がリサイクルをすべきだと思いますか?)を問われます。
【合格への戦略とスピーキングのコツ】
- 「動作描写」の語彙を増やす: スピーキングのイラストAでは、"planting flowers"(花を植える)、"packing a
suitcase"(荷造りする)など、具体的な動詞の活用が求められます。
- ライティングのテンプレート化: "I have two reasons. First, ... Also, ..."
という型を使い、自分の意見を素早くアウトプットする練習をします。
- 面接での「つなぎ言葉」: 質問に答える際、"Well..." や "Let me see..."
を使うことで、沈黙を避けつつ考える時間を作ることが合格への鍵です。
英検3級:中学卒業レベルの「英語の基礎の完成」
【試験内容の概要】
3級は「中学卒業程度」で、ここから「ライティング」と「面接」が加わる本格的な試験となります。
- リーディング: 中学校で習う全文法事項(現在完了、受動態、関係代名詞など)が網羅されます。掲示物やメールの読み取り問題が出ます。
- ライティング: 身近な質問(例:どの季節が好きですか?)に対し、25〜35語で理由を2つ添えて回答します。
- リスニング: イラストを見ながら答える問題や、日常会話の応答など、基礎的な聴解力が試されます。
【スピーキング(二次試験・面接)】
初めての対面面接となりますが、過度に緊張する必要はありません。
- 音読: 30語程度の文章を読みます。
- Q&A: 目の前のイラストについて「何人が何をしていますか?」といった質問や、受験者自身への「週末は何をしますか?」といった質問に答えます。
【合格への戦略】
- 中学文法の完璧な理解: 特に「現在完了形」や「不定詞」など、3年生で習う文法を完璧にします。
- ライティングの練習: 自分の好きなものや習慣について、英語で2文程度の理由を書く練習を繰り返します。
- 「Attitude(態度)」を意識: 面接では、大きな声でハキハキと話し、聞き取れなかったら "Pardon?"
と聞き返す積極性を見せることが加点ポイントになります。
スピーキング(二次試験)攻略の極意
3級は初めての対面面接ですが、最も重視されるのは「コミュニケーションへの意欲(Attitude)」と「中学英文法の正確な運用」です。
① 「アティチュード(態度)」で加点を狙う
3級から「アティチュード」という採点項目が明文化されます。
コツ: 入室時の "Hello!" という挨拶、面接官と目を合わせること(アイコンタクト)、聞き取れなかったら "Pardon?"
と聞き返すこと。これらができるだけで、英語力に関わらず「話そうとする姿勢」が評価され、合格に大きく近づきます。
② イラスト問題は「現在進行形」で答える
イラストを見て「何人が何をしていますか?」という質問(Q2, Q3)が必ず出ます。
コツ: 動作を説明する際は必ず「be動詞 + ing(~している)」を使います。"A boy is playing soccer."
のように、主語・動詞・目的語をハッキリさせます。また、物の場所を問われたら "It's on the table." のように前置詞を正確に使いましょう。
③ 受験者自身への質問は「Yes/No + α」
後半の2問はあなた自身のこと(趣味、行きたい場所など)を聞かれます。
コツ: 単発の単語で答えないこと。"Do you like cooking?" と聞かれたら、"Yes, I do." だけで終わらず、"Because I like
eating delicious food." と、1文付け加えるだけで合格ラインを大きく越えます。嘘をついても良いので、答えやすい理由を即座に作り出す練習をしておきましょう。
英検4級:中学中級レベルの「基礎の定着」
【試験内容の概要】
4級は「中学2年生修了程度」のレベルです。
- リーディング:
語彙、文法、会話文の穴埋め、長文読解が出題されます。内容は家族、学校、趣味など非常に身近なものです。比較級や過去進行形などの文法が鍵となります。
- リスニング: 放送は2回流れます。イラストを見て状況を判断する問題が多く、基本単語がわかれば十分対応可能です。
- ライティング: 4級には「筆記(記述)」のライティング試験はありません(すべてマークシート)。
【スピーキング(スピーキングテスト)】
4級には二次試験としての面接はありませんが、自宅のPCやタブレットで受験できる「録音形式のスピーキングテスト」が導入されています。
合否には直接関係しませんが、自分の話す力がどの程度か測定できます。
内容は、短い文章の音読と、その内容に関する質問への回答です。
【合格への戦略】
- 単語と熟語の暗記: "go to bed" や "look for" といった、教科書レベルの重要熟語を確実に覚えます。
- リスニングの得点源化: 放送が2回流れるため、リスニングは満点を狙えるセクションです。過去問を繰り返し聞き、耳を慣らしましょう。
- 文法の整理: 5W1H(Who, What, When, Where, Why,
How)の疑問文に正しく答えられるようにトレーニングします。これが長文読解とリスニングの両方で役立ちます。
スピーキングテスト攻略の極意
4級のスピーキングは、対面ではなくPCやタブレットを使った録音方式ですが、やるべきことは「基礎の確認」です。
① 音読は「大きな声で、ゆっくりと」
4級のスピーキングテストの配点において、音読は非常に重要です。
コツ:
採点者は録音された音声を聞きます。声が小さいとそれだけで不利になるため、普段の1.5倍の声を意識してください。ピリオドでしっかり止まる、疑問文の語尾を上げるなど、基本を忠実に守りましょう。
② 短文パッセージのQ&Aは「抜き出し」でOK
読んだ文章について質問されますが、答えは文章の中にそのまま書いてあります。
コツ: 質問文のキーワード(例:When, What, Where)を文章の中から見つけ、その一文を読み上げるくらいの気持ちで大丈夫です。主語を "He" や
"She" に変えられれば完璧ですが、まずは「正しい情報を提示すること」を優先しましょう。
③ 自分のことに関する質問は「知っている単語」で
最後は身近な質問(例:何曜日にテニスをしますか?)です。
コツ: 完璧な文章を作ろうとして黙ってしまうのが一番良くありません。"I play tennis on Sundays."
と言えればベストですが、もし文章が作れなくても "On Sundays."
と単語で答えるだけで、0点にはなりません。4級レベルでは「沈黙しないこと」が何よりの合格法です。日頃から、身の回りのこと(好きな食べ物、教科、スポーツ)を英語で言う練習をしておきましょう。